はじめに
最近ちょこちょことまたポケモンのお話を書き始めたんですが、その中で考えたことがあったため。
ポケモンで、かつ小説なりアニメのセリフなり、文章にかかわる創作部分のみに適用される激狭界隈の話なんですがよければどうぞ。
ポケモンの文章なんて人の数だけ答えがある上に僕の中でも日々変わっていっているので、あくまで現時点の僕が適当に考えた戯言です。真に受けないでください。
ポケモンは日常生活において技を使わないのではないか
と最近思っているという話。
例えば「サーナイトがサイコキネシスでコーヒーを運んでくれた」という文章。
あまり違和感を覚えないと思いますし、今まで割と僕も好きこのんで使っていたんですが。
改めて「技」というものを考えてみると、これは「バトル専用に名付けられたもの」なのでは?という疑念がありました。
プロレス技で例えてみる。
僕は知らないので生成AIくんに聞いてみました。
パワーボム:相手を持ち上げて肩に乗せ、地面に叩きつける技
だそうです。
パワーボムという「技」はこちらの世界にある。たまたま同族を持ち上げられるほどの「腕」を持っている種族であるニンゲンが、自分の能力を使って行う「技」です。
ポケモンでいうところの、水を吐く能力をたまたま持っているから「ハイドロポンプ」という技を使える、というのと対応関係。
ニンゲン | 腕 | パワーボム |
---|---|---|
スイクン | 水を吐く | ハイドロポンプ |
しかし、例えば日常の話に戻して。
ヒステリーを起こしてデカいツボを地面に叩き割ったシーンがあるとします。
これを「パワーボムを使ってツボを割った」とか「ツボにパワーボムをした」とは、基本的な文脈では言わないな、と思ったわけです。
なぜ違和感があるかというと、パワーボムは日常で使わない、プロレス用語なため。
同じ動作をしていても対象が人間でないとパワーボムとは呼ばないような気がするのだと思う。
「サーナイトがサイコキネシスでコーヒーを運んでくれた」という文章は、これになってしまっているのでは?と気になってしまった。
日常生活において「バトルで使う技」は使わない。
要するに、日常生活において「バトルで使う技」の名前を出してはいけない。
のではないか、説。
こんなの人の数だけ答えがある話ですが。
だから少なくとも、
「ソルロック! あの岩をサイコキネシスでどけて!」
は、僕の基準ではおかしい。
「ソルロック! あの岩をどけて!」で十分。
「ニンゲン! パワーボムであのツボを割って!」とは言わず、
「ニンゲン! あのツボを割って!」で十分なのと一緒。
これのせいで最近ポケモンのアニメが見られない(損失)
え、じゃあなんて言うの
そんなこと言いながらこの裁定がまた自分でも怪しく、じゃあなんていうのかというと「サーナイトが念力でコーヒーを運んでくれた」になるのかなと。
ねんりきも技じゃん。とは思うんですが、
じゃあこちらの世界でも、プロレス技の「ドロップキック」って日常でもその動作を呼ぶよなと。
パワーボムはだめでも、ドロップキックは日常的な言葉として使って不自然でない。
そこのラインを見極めるしかない。
簡単な見分け方としては、他に言い換え動作があるかどうかとかになりそう。
「インテレオンがみずてっぽうで水やりしてくれた」は「インテレオンが指から水を出して水やりしてくれた」みたいな言い方の方が自然になりそう、とか。
あとは、「エビワラーがほのおのパンチで焚火を付けてくれた」みたいなのはめちゃくちゃ怪しいラインだと思う。
エビワラーが手の炎を出すことは、日常のエビワラーの生態からかけ離れていて、バトルで使う技を応用してここで使ったというニュアンスの方がたぶん正しいため。
でも、拳の炎で、とかなんかつけた方がいい気もする。
自分でもラインが明確になっていないというか、言葉が生き物であることに由来するタイプなので明確なラインはたぶんないんですが。
最近そんなことを考えています。
要するに僕の匙加減です。そク匙。
「そらをとぶ」を忘れても、飛べる。
タイトルのやつ。
よくネタ漫画とかであるじゃないですか。
そらをとぶを忘れた!
……飛べなくなったのである。二度と。
みたいなやつ。
子供の頃そう思ったことあるよね、みたいな感じなんですけど、
この話を使うとなんと反論が可能という。
というのは、ポケモンの「わざ」はあくまでバトルで使うためのものであるから。
これもプロレスで例えると、パワーボムを忘れて、プロレスシーンでパワーボムをしなくなったとしても、
日常生活でツボを担いで地面に叩きつけることはできる、
みたいな話。
「そらをとぶ」という、バトルで使うための飛び方は忘れちゃったけど、別に日常生活用の飛び方の記憶は当然残っています!
わざ忘れるのはポケモンの世界観に反していません!
はい反論。
いや誰に反論して誰と戦っているのかはわからない(というか自分自身)のですが、こういう解釈もできそうですという紹介。
ついでにいうと、「技を忘れる」って、たぶんすぐ出せないみたいな話なんでしょうね。
初心者がスマブラを始めたとしましょう。別に僕もやってないですが。
スマブラって結構技の種類あるじゃないですか。横強とか上必殺とか。
でも始めたばっかりだと、いくつか振り得な技しか使えない。覚えてないから。
あることは頭では知ってる、でもバトルの中で咄嗟に出てこない。
で、次に、ちょっと空中攻撃が強いことを学ぶ。技を覚える。
すると空中攻撃を使うようになるわけですが、そうすると今度意識がそっちに多くむいちゃって横強振るの忘れるようになったなぁ、みたいな。
いっぱいやっていくうえで、いろんな技を咄嗟に出せるようになって、覚えていく。
だから多分、歴戦の猛者なポケモンは4つとかじゃなくていっぱい技使えるんじゃないですかね。説。
余談:言葉が先にあるタイプのポケモンの技名について
昔の僕はこんなことを考えていました。
「さむいギャグ」って技、おかしくない?
ポケモンの技は言語関係なく存在していて、後からニンゲンが言語を獲得し、それに名前を付け、言語を元に文化が発展する。
というのが世界ができる流れだと思うのですが、
面白くないギャグを言ったら場が冷えるというのはだいぶ文化が発展してきた後に起こる現象だし、そもそも場が冷えたからと言って雪は降らないだろ。
実際はポケモンというコンテンツがこちらの世界で創作されたものだから、という点に起因するわけですが、
僕はそこを消して、最初からポケモンのいた世界を創世する感じの雰囲気が作りたい。
でも技は存在している。
おかしい……ポケモンはそんなわけのわからない能力を持っているのか……?
矛盾するから触れないようにするしかないのか?
と思っていたんですが、今回の話でこれがまぁまぁ解決しました。
プロレス技は、魅せるために人間たちがこちらの世界で創作したものです。
じゃあ、ポケモンの世界で、バトルに使われる技の名前も、向こうの世界でポケモンバトルを「魅せる」ために創作されたものとしても矛盾はしないだろう。
さむいギャグという技は、ヤドキングが持つ雪を降らせる能力に、じゃあ世界にはギャグを言って場が冷えるという文化があるから、雪を降らせるときに一緒にギャグを言わせたら、バトル映像が映えるでしょう!
みたいな感じで創られた技である!
という解釈の曲げ方をして、この前一人納得しました。なんだこいつ。
ちなみに、そういう技だから、ヤドキング以外が使えないんだと思います。
ヤドキング以外が使うのはイメージと違うよね。
プロレスでいうと、たぶんレスラーごとに個性があって、そのキャラに合わないからその行動はしないみたいな感じのことだと思います。
おわりに
本当に気にしないでほしい。難癖の戯言すぎる。