はじめに
皆さんの前の代で少々活動していました、クロサナと申します。
4年間ポケモンサークルを運営してきて色々と考えたことを、卒業前に出力しておこうと考えて記事を書いています。
本記事に含まれることは僕の個人的な推測や考察に基づくものも多く、確実に正しい情報だという意図で書いているものではありません。
古い時代の話ですので、新しい時代には適していない内容も多く含まれると思います。
参考になるものがあるかもしれないから残しておくという意図が強い点にご留意ください。
目次
前提:2020年~2023年のポケモンサークル
これから僕が書くことの前提にもなるので、軽く触れます。
主に僕がやってきたこと、見てきたことです。
時期 | 出来事 | 備考 |
---|---|---|
2020年上半期 | コロナ禍初期 | 多くのサークルが活動なし |
2020年下半期 | オンライン活動が始まる | 学年サーバー文化ポ1オンなど |
2021年上半期 | オンライン活動全盛期 | ポサリンピック2021など |
2021年下半期 | オンライン活動全盛期 | 全国規模企画の大幅増加 |
2022年上半期 | オフライン交流が徐々に増加 | ポサリンピック2022など、オンラインも隆盛 |
2022年下半期 | オフライン交流会の大幅増加 | 代替わりの影響もあり |
2023年上半期 | 現在 | 全国規模交流の継続 |
ポケモンサークルとは?
ポケモンサークルの定義を改めて考えてみたい。
ポサリンピック2021が終わったころから、よく僕が考えていたことでした。
以下が僕の考える定義ですが、どれも完璧なものではないと思っています。
- ポケモンが好きな人が集まって楽しく交流する場所
- 無理にポケモンをやらなければいけない場所というわけではないという意味で、このような言葉になっている。
- 一方で、ポケモンが好きなら活動内容で全くポケモンをやらなくていいのかと言われると、なんか違う気もする。ポケモンサークルなのに誰もゲームバトルをやっている人がいないからゲームの企画ができないという事象がしばしばあり、これは何かがおかしい気がしている。
- 様々なポケモンとの関わり方を知ることができる場所
- 個人的な趣向がかなり入っている。ポサリンピック2022年はこの理念に則って運営していた。
- 楽しく遊ぶ場所
- 主に僕が一線を退いてからできてきた考え方。僕自身は義務感や使命感によって動いていた節が大きいが、この「やらなければいけない」は存在しないという考え方。
- 仕事ではないのだから、必要以上に運営に置いて苦労しなくてもよいという教訓が含まれる。一方で適当に運営して迷惑をかけてはいけないので、塩梅が難しい。
運営はどこまで楽をしていいのか?
今のポケサーにおいて、特に上の代がよく話す話題です。「これは運営の怠慢でしょ」とか思いがち。
これについては、正解がありません。
もちろん完璧であるに越したことはないものの、0点を80点にするための労力よりも80点を90点にする労力のほうが大きいため非常にコスパが悪いです。
一例として僕の考え方を書いておきます。
ないと絶対に困ることについては、妥協をしてはいけないと思う。
例えば、交流会の日時や会場を一週間前に発表する、なんて状況は参加者にとって大きな迷惑なのでここの努力はサボってはいけない。なるべく迅速に発表しよう。
一方で、なくても簡単に対処可能なものは、周知をした上で妥協すべき
例えば、ルール違反が事前に発生しないように厳しく事前チェックをする、などは妥協してもいい。
経験上この手のチェックを完璧にしようとすると運営の負担がとても増える。
一方で実際に違反が起こる可能性は少ない。
この場合は妥協策として
・ルールが分かりづらくないか、伝え方は悪くないかをきちんとチェックする。
・チェックは負担が増えるので紳士協定に任せますと予め宣言しておく。
辺りで予防としては充分になる。
結局この問いに対しての答えは絶対的なものはなく、
運営と参加者で認識をすり合わせる
ことが一番大事だと僕は思います。
結局参加者が文句なければ何だろうが問題ないので、参加者とコミュニケーションを取ることが一番大事です。
参加者に運営の意図を正確に伝えること、反応を見て柔軟に選択を変えることを意識すればこの問題は解決できるのではないでしょうか。
オンライン交流会とオフライン交流会はどちらが優れているのか?
2019年以前のポケサーにはほぼオフライン交流会しかありませんでした。
2020年~2021年にかけてオンライン交流会しかできなかったおかげで、オンライン交流会という選択肢が生まれ、どちらも可能なのが今。
ポケサー員たちの話を聞いていると、ちらほらオフラインVSオンラインの対立構図がある気がしています。
これに関して、僕は使いどころをきちんと考えた上でどちらも使うべきだと思っています。
要するにどちらが優れているわけではないので、頭ごなしにどちらかに限定してはいけないという意見です。
まずそれぞれのメリットとデメリットを考えてみます。
- オンライン交流会
- 地理的に遠いサークルと交流会ができる
- 場所を取る必要がなく、お金管理がいらない
- 場所を取らないため、何人でも参加可能かつ人数がある程度変わっても企画進行以外に問題がない
- 相手に会えないため、仲良くなりづらい
- 顔が見えないため、喋りづらく盛り上がりに欠ける
- オフライン交流会
- 直接会えるため、仲良くなりやすく、盛り上がりやすい
- 二次会に行ける
- 近い距離でしか交流できない
- 場所を取るのが大変
- お金管理が発生する
つまり
オンライン:手軽!物理的諸問題なし!でも本来の意図である交流も少なめ
オフライン:交流楽しい!友達出来る!でも運営は色々面倒
大体こんな感じ。
ここまではまぁだいたいの人と意見は一致していると思う。
ここからは完全に僕の好みが入っています。
今後の交流会は
運営が場慣れするためにオンライン交流会をし
慣れてきたらサークル員が交流を増やすためにオフライン交流会をし
身内気味に平日夜とかでオンライン交流会があって
たまに全国規模でオンラインの大会がある
みたいな感じになるといいのかなと思いました。
まず、オンラインはオフラインに比べて楽です。
場所取りという一番の難関がないので、運営として腕が出る企画なんかに力を入れられます。
まずはオンラインで運営の力を育てます。
そして、基本の交流はオフライン交流会です。
仲良くなるのが目的なので、一番仲良くなれる選択をします。
また、オンライン交流会は時間や場所に制限されないのがいいところです。
平日夜にでもねじ込めて、いろんなサークルと仲良くなれるオンライン交流会は小回りが利きます。
更に全国規模で盛り上がろう!となればこれもオンラインの出番。
後述しますが、ポサリンピックは少しやりすぎだと思っています。主に運営の負担が大きすぎる面で。
なので、ポケサーユナイト大会とか、PGICとか、特定のコンテンツに絞った全国規模大会が複数あるのがいいのかなと感じてます。
ポサリンピックをバラしてそれぞれで開催する、みたいな。それくらいがちょうどいいです。
参考文献
とてもいい指摘だと思っています。
glayzelssia.hateblo.jp
全国規模の交流は今後続けられるのか?
現状のままでは課題が多いと思います。
現状と言うのは、ポサリンピックのこと。
僕は1回目を中核運営として配信を一人で回し、2回目を主催し、3回目を後輩に託して見守っていました。誰よりもポサリンピックを知っているつもりです。
毎年この規模の運営を行うのは趣味の範囲では無理がある、と言うのが3年間見てみての僕の結論でした。
理由は主に三つ。
1.準備に時間と人手がかかりすぎること。
前提として、僕は交流会で嫌な思いをしないように、トラブルをなるべく起こさないことの方が運営で大事だと思っています。
このトラブルというのは例えば
- 日程の発表なんかが遅れて参加できなかった/準備が間に合わなかった
- 当日の日程がカツカツで最後まで終われなかった
- ルールに穴があって、本来意図していない方法を使った人が優勝した
- 対戦相手の態度が悪くて、不愉快な思いをした
- 運営内で主催の指示が遅くて納期ギリギリで仕事をさせられた
こういったもの。
そして、これを防ぐには相応に運営内でチェックやルール制定に時間をかけたり、主催が先を見通して指示を出したりしなければいけません。
これをある程度以上のクオリティで継続してできる人が毎年大勢現れるかと言われると、僕は怪しいと思っています。
これに時間をかけるのであれば、その分で何か一つのコンテンツについての全国規模大会が複数立った方が効率がいいのでは?というのが僕の主張。
2.運営の人材不足
一番イメージしやすい例として、運営がエアプなのは話になりません。
そのコンテンツをよく知らない人が運営をしても、参加者の気持ちが分からないのでトラブルが多発します。
例えば大学生にはポケモンGOの対戦人口が少ないです。ましてやGOをきちんとプレイしているうえで運営もできる人なんてそう毎年いるもんではありません。
ですが、ポケモンGOはWCSにも使われていて、いろんなコンテンツで遊ぶというポサリンピックにも合致したもの。できればあまり種目として外したくはないはず。
この解決方法は主に二つで
- GO対戦をやっていて、運営も上手い人を探す
- GO対戦をやっている人を主催が上手く使って、成り立たせる
どちらにしても少々高度な話です。
これが人材不足という話。
企業と違って面接できるわけでもない上に、サークルというしがらみで毎年運営を一新しなければならない。毎年現れる保証もない。
特に主催はきちんと管理するなら、ポサリンピックで開催する企画の全てに参加できる程度の知識が必要だと思っています。そんなポケモン星人は僕を含め誰もいません。
クオリティを毎年保って運営を行うのは人材の観点から不可能です。
3.無理やりに開催してはいけないこと
僕はポサリンピックが負の遺産になることが一番怖いです。
2022年から2023年の引継ぎに際して、僕は以下のように言及しました。
実際に2021年に2022年と、2回のポサリンピックはどちらもポケモンサークル史上最大のイベントとして多くの方々にお楽しみいただきました。開催してよかったと運営一同感じています。
しかし、前代の運営から「また来年もポサリンピックをやってください」とお願いをすることで無理にポサリンピックが開催されていけば、そのうちにポサリンピックがポケモンサークルを縛るものになってしまうことも十分にあり得ます。
もちろん2022年の運営としても、できることならこのポサリンピックが続いてほしいと願っていますが、ポサリンピックは誰かを苦しめるためのものであってはいけません。
無理な開催はしない、という意味を込めて、今回のような決断をいたしました。
無理やりに開催しても、質の低さによって参加者が嫌な思いをするか、運営が辛い思いをするかしかありません。
もちろん実力ある運営がやりたいと志願してくれればそれは理想なのですが、それはあくまで理想であって実現しません。
ポサリンピックは確かにポケモンサークルの交流会として「理想的」でした。
しかし、現実は理想にはならないのでどこかで欠落が生じます。
その欠落による不幸がポサリンピックの楽しみより少なければいいかもしれませんが、その保証もありません。
人材が十二分でないのなら、理想的な理想ではなく、現実的な理想を目指すべきというのが僕の主張です。
一応補足
ポサリンピックをやってほしくないとは思っていないという話
ではどうすればいいか?
これが先ほど僕が言及したものです。
更に全国規模で盛り上がろう!となればこれもオンラインの出番。
後述しますが、ポサリンピックは少しやりすぎだと思っています。主に運営の負担が大きすぎる面で。
なので、ポケサーユナイト大会とか、PGICとか、特定のコンテンツに絞った全国規模大会が複数あるのがいいのかなと感じてます。
ポサリンピックをバラしてそれぞれで開催する、みたいな。それくらいがちょうどいいです。
これです。
これであればいくつか問題が解決できます。
- 運営がエアプ問題
- 詳しい人が主催するはずなので、参加者目線に配慮したルール制定なんかができるはず。
- 準備が多すぎる問題
- 企画一つくらいなら経験の少ない学生でもなんとかなります。
- 無理やり開催ではいけない
- 「ポサリンピック」みたいな大会名に縛られていないので、その時々に応じてやりたい人がやりたい企画を主催すればいいです。
- ポサリンピックのメリット一つがそのまま
- 自分が出たい企画にだけ出て、全国規模の交流ができる、という結果はそう大きく変わっていません。
ポサリンピックのメリットとして、普段はやらない企画に参加できた!というのは明確にあって、確かにそれはこの形式だと失われています。
ただ、それをやるにはやはり運営の負担と参加者トラブル予防のどちらかを犠牲にしなくてはいけない。それは犠牲にできない。ということで切りました。
金や責任で無理やり人を長時間拘束して動かしている企業ならともかく、趣味コミュニティで全国規模の大会をやろうと思ったらこのくらいが現実的かなと思います。
おわりに
現状はともかく、今後については僕個人の見解や予想が多分に含まれます。
参考にする程度にして、自分の意見を信じてください。
ポケモンサークルは自分がやりたいことをする場所です。
やりたいことを力いっぱいやったほうが、うまく行くと思います。
ポケモンサークルが僕のいたとき以上に活気あふれる場所になることを願っています。