はじめに
クロサナです。
ありがたいことに様々な大規模大会の運営にお呼びいただいているんですけども、
大規模になればなるほど大変なのが、机と椅子のセッティング・撤収です。
純粋に物量があるので、会場設営の最大関門となりがちです。
ここの誘導管理は人に比べて大分手馴れてきた自覚があるので、
ノウハウ共有みたいな気持ちでコラムとして書いてみます。
ゲームルール(目標)
何事もまず目的を定めないと行動方針がはっきりしません。
机と椅子の移動において目指すべき事柄は、
指定の位置までなるべく早く展開・撤収すること
ですよね。
ちょっと曲解して言うと、
限られた人数戦力をやりくりして、指定の位置まで机/椅子を展開するというタスクを遂行するまでの時間を競うゲーム
です。
ゲームと言うと急に人は最適解を求めてもよいみたいな認識ができます。
机・椅子の運び出しはRTAです。
会場設営/撤収RTAの手引き
それでは、RTAを始めていきましょう。
ポイント
このゲームのポイントは、
人数当たりの出力に限りがあること。
すなわち、
確保した人数がフル稼働した時の理論値があります。
まず一つ目のポイントは
人的資源をどれだけ確保できるかのゲームであること。
また、現実的にはそんな理論値なんて出せない。立ち止まる人もいるし、椅子を運んでいない時間もある。
ので、二つ目のポイントは
机椅子運びはその人数の理論値からの損耗を抑えるゲームであること。
これだけ言われてもよくわからないと思うので、詳しく説明します。
理論値を出すには?
では理論値を出す方法について考えるために、
逆に何をすると理論値から外れるかを考えていきます。
理論値から下がっていく条件は簡単で、1つだけ。
- 人が机・椅子を運んでいない状態になること
当然と言えば当然ですが、人が机や椅子を運んでいない時間は無駄です。
時間を無駄にすれば理論値から下がっていくのは必然と言えます。
「机や椅子を運んでいない状態」を掘り下げる
机や椅子を運んでいない状態には、さまざまな原因があります。
ぱっと思いつくだけでも
- 自分が作業者だと思っていない
- なにをすればいいか/どこに運べばいいかわからない
- 片づける場所の順番待ちをしている
- 机や椅子を移動させずに人だけが移動している
……とか。
それぞれもう少し内容と対策を具体的に考えていきます。
テクニック1:人的資源の確保
作業をしていない
作業をしていない人。
これはわかりやすく無駄ですよね。
- 作業ができる(暇)にもかかわらず突っ立っている。
- 片づける場所が分からないため手を出していない
- 運営の邪魔をしても嫌なので何もしない
こういう理由などが考えられます。
この無駄をなくすのは簡単。
声を張れ!
暇ですか?ちょっと椅子片づけ手伝ってください
机と椅子こちらの倉庫に片づけまーす
参加者の皆さんもすみませんがちょっと手伝ってくださーい
これです。
これをやればやるだけ無駄が消えます。
みんな友好的ではあるので、指示を出せばちゃんと手伝ってくれます。
これでとにかく、人的資源を確保すること。
これが一つ目のRTAテクニックになります。
人的資源を確保するには?
この人的資源を確保するというのが、案外難しい。
僕も会場で運営としているときは、常に戦力確保できる人がいるか会場を見回す癖をつけています。
作業をしていない運営には常に目をつけています。
が、人を確保するだけでは足りません。
なぜなら、人があっても仕事がないと作業が進まない。
確保した人に作業をさせるには、
やるべき作業リストが頭の中に必要です。
そのため、人的資源を確保する方法をまとめると以下のようになります。
作業可能な戦力とタスクについて、それぞれリストを作って、
それをマッチングする
ことで、初めて人的資源が確保できます。
テクニック2:バケツリレー
公式非公式問わず、僕の運営した大会の中でこれを明確に意識してやっているのは恐らく僕だけだと思うんですが、
物を運ぶのはバケツリレーが一番早い!
これは覚えておいてほしい。
バケツリレーが速い理由は主に2点。
収納に時間がかかる
1つ目は収納に時間がかかること。
例えば、会場にはよく椅子を重ねておいておくラックがあると思います。
色んな参加者が会場の隅々から椅子を持ってきてくれて、集まります。
でも、ラックは1つしかないから結局1人ずつしか入れられません。
するとどうなるかというと、
椅子を持っているにもかかわらず、ラックに入れるために待ちが発生します
待ちは無駄です。
他にも、机を倉庫に入れる必要があるが、倉庫の入り口が狭くて一人しか入れない、とか。
これも同じ状況で、机入れ待ちが発生します。
この無駄を省くことで展開・撤収速度を上げることができるんですが、
その方法がバケツリレーです。
- ラックや倉庫の前などにみんなで机や椅子を集める
- 数人の入れる係を作る
一番簡単なバケツリレーですが、これだけでも全然処理速度が違います。
移動時間は無駄である
これはちょっとイメージがしづらいと思うので、具体的な状況を書いてみます。想像してください。
まず、倉庫は入り口付近にあります。
で、奥のステージ端に椅子がたくさん。
この状況で、片付けを試みるとしましょう・
まず、効率が悪い方を紹介。
- 戦力全員がステージ奥の椅子を数個持って、反対端の倉庫へ行く。
- 倉庫に入れて、戦力全員でステージ奥に戻ってまた椅子を持つ
恐らく僕がいない多くの会場ではこれでやっていると思います。
実際そんな目に見えてもたついたりするわけじゃないので、心理的にはどうってことはないです。
これのどこが効率が悪いかというと、
2番目の椅子や机を取りに戻るために人だけが移動している時間です。
現実的にはこの人のみの移動を0にすることはできませんが、減らすことはできます。
その方法がバケツリレーです(2回目)。
バケツリレーのなにがいいかというと、
区間を決めてその間でだけ人が移動するので、
人1人当たりの椅子を持っていない移動距離(=移動時間)が大幅に短くなります。
こういう別の視点でも、やっぱり会場設営・撤収においてはバケツリレーを行うべきです。
結論
大会運営は人的資源の確保とタスクのリストアップをリアルタイムで行う経営ゲーム。
そして、
会場設営/撤収にバケツリレーをしないのは舐めプ
人的資源とタスクのリストアップ、そしてこの「無駄への嗅覚」は人より強めに意識しています。
色んな方が僕を運営として評価してもらえるのはこの辺りに意識を向けることに手慣れているからだと思っています。
やっている本人は、これは意識さえすればだれでもできることでしかないんだよなぁとかは思っているんですが。
皆さんも意識してみてください。





